2013年02月26日

遺産の方舟 谷口裕貴

大海原を漂う艦 空母アレクサンドリアをすみかとした人々。
異常気象によって陸を追われた人間たちは、海上を彷徨し続けるしかなかったのだ。
若き海軍少尉ニコルは、艦を統べる学芸員のレーベン師とブキャナン師から、地上に遺された名画『睡蓮』を回収してくるよう、指令を受ける。
少女和音らとともに、かつて日本と呼ばれていた島に上陸したニコルが目にしたものは…。
日本SF新人賞受賞作第一作!書き下ろしで登場。


「ドックファイト」で、猫派の私を見事に魅了した谷口裕貴の新作をブックオフでみーっけ。
思わず手が震えてしまった…。


いやはや、期待しすぎたのが悪いのかな。
何しろ短い、短すぎる。

未来の地球(日本)の姿は、物語と言えどもやはりちょっと辛いっす。

ただテラリウムでの過去は、うーん、さすが日本、なるほどなって感じで、苦笑い。
多分実際にこんな事が起こっても、やっぱりこうなるんだろうなーと。
生き残れるのは、政治家・官僚・その家族みたいな。

アレクサンドリアの未来を変える鍵となるモネの睡蓮。
名前は知っているけれど、興味なし。なのでこの際検索。
うーん…。芸術ってわからん。特にパソコンのディスプレイだしね。

後半のアレクサンドリアの役割については、もう見ててムカムカ。

そりゃあ限られた空間での生息なんだから、命に対する価値が変わってたとしても、生き残った事への罪悪感を消すために、人の命より美術品保護が必要なんて全くバカ。
生き残ったのが心苦しいなら、自殺すればいいのよ。
っていうか、その前に辞退すればいいじゃない。

だいたい死んでいった人は、本気で命より美術品大事にして欲しいと思うかなー?
私は美術品より命だけどねー。
(文化なんて人間さえいたら、また新しく作れるし。)
家族が残ってくれたら、いつまでも覚えてて欲しいとか。
少なくともモネの睡蓮よりは、私の写真を大事にしてて欲しいね。

ま、最後にはほんの少し希望があって救われました…。
天候が変わり、人間が大地で暮らせるようになって、増えて、新しい文化が生まれる事を祈りますよ。
ありそうな未来なんで、ほんとに。

2003/05/21の感想です。

posted by 北海道人美和 at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家別 た行>谷口裕貴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月18日

ドッグファイト 谷口裕貴

地球統治軍に占拠された、植民惑星ピジョン。
精神感応波で操作されるロボットに対抗できるのは、この星で独自に発展を遂げたテレパス、「犬飼い」だけであった…。
日本SF新人賞受賞作。


2001年7月読破

平和な地球の植民星に、突然地球軍の超能力軍隊が。
抵抗できるのは、犬と犬飼いだけ。


いやー、めちゃくちゃ感動。
すごい斬新ですね、犬飼いって発想が。
しかし、これは犬好きにはたまらん話だな。
話中でも「猫派だけど、犬派に…」ってあったけど、私もちょっと傾いたりして。
特にクルスを救ったアデレイド。泣いちゃったよ。

大所帯のクラン(家族)だけあって、本当にたくさんの犬が登場してるんだけど、みんな本当にえらい!!!
ユスじゃないけど、一匹死ぬたびに私も痛かったもん。

ハッピーエンドは本当にほほえましくて大賛成なんだけど、そこに至るまでのよくわかんない解決方法(超能力対超能力)はちょっと…。

でも親子関係や市民の反応、本当にハッピーエンドですがすがしい本でした。


ちなみにこの本の感想が、ほんのちょっとダ・ヴィンチ誌に載ったのね。びっくりしたー。


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posted by 北海道人美和 at 01:42| Comment(0) | 作家別 た行>谷口裕貴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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